本記事では、コンサルティングファームを初め、多くの企業で実施されているケース面接の解説をしていきます。
そしてケース面接は論理的思考力が重要だとよく言われますが、それとは別に実際私が数多くのケース面接を受け、そして実際覚醒に対しても行ってきた中で、『対話』が非常に重要であるという事をひしひしと感じる為、対話の重要性についても言及していきます。
ケース面接とは?
そもそもケース面接とは何か?というところから説明していきます。
ケース面接って何?と聞かれたときにしっかりと言語化することは難しいですが、
かの有名なコンサルティングファーム、ボストンコンサルティンググループによると
ケース面接とは、「さまざまな業界、分野での実際のプロジェクトに基づいた課題分析、課題解決などに関するディスカッション」だそうです。
基本的にはお題、もしくは課題が出題され、それに基づいて自分の知識で仮説を立て、構造化していき、課題解決をするものだと私は思っています。
ケース面接は基本的にロジカルに考えることが必須であり、お客様の課題解決を主な業務とするような業界で特に多く
論理的思考力やコミュニケーション能力、分析力等が重要になってきます。
論理的思考力に関しては、
残念ながら論理的思考力を鍛える方法は1つしかない、その方法とは?
にまとまっていますので、こちらを参照してください。
ケース面接で求められる能力とは
上記でも簡単には触れましたが、ケース面接で求められる能力はいくつかあります。
論理的思考力
論理的思考力と言われてパット分からないかもしれませんが、要は物事を構造的にとらえることが出来るかどうかです。
詳しくは上記のまとめに書いてあるので省きますが、
Aという課題に対してただ、アイデアベースで課題解決案を出していくのではなく、
Aという課題を構造的に分解した上で、ボトルネックはどこにあり、何をどう解決すれば
Aという根本課題を解決できるのかを考えることが出来る能力が論理的思考力です。
この力が無いと実際のクライアントを前にした際にクライアントの課題解決をすることが出来ないため、必須の能力となり、ケース面接で求めらる能力となります。
対話力
この対話力こそがケース面接で最も重要な能力であると私は思っています。
ただ、対話力と言っても漠然としていますので、ケース面接における対話力をさらに3つに分解して考えます。
コミュニケーション能力
ケース面接でのコミュニケーション能力とは、自分の考えを端的にわかりやすく伝えられるかどうかです。
どれだけ自分の中で考えられていたとしてもそれをしっかりと伝えることが出来なければ、意味がありません。
自分の考えを適切に伝え、しっかりとしたコミュニケーションを取ることが重要になります。
対応力
相手の質問に臨機応変に対応できるかどうか、自分の思考が止まってしまっているときに相手から有益な情報を得ることが出来るかどうか、がこちらの対応力になります。
この能力は非常に重要です。いかにロジカルに考え、自分の意見を伝えることが出来たとしても面接官は往々にして突拍子もない質問や想定外の質問をしてくるものです。
誰もが完璧な回答など出せない為必ずこのような場面に遭遇します。
こうした際に臨機応変に対応できるかどうかでその人の印象は変わってしまいますし、そこであたふたして答えられないと折角考え抜いて出した答えが台無しになってしまいます。
ですので、この能力は必須なのです。
また、どれほど優秀でも考えに詰まることはあります。
そんな時にこの対応力があれば、有益な情報を得ることもできるのです。
例えば、マッキンゼーのケース面接では、1つのお題に対して質問が3問ほどあり、徐々に情報が足されながら、進んでいきます。
ただ、元々与えられた情報だけではどうしてもしっかり回答できないようになっていることが多いです。
そのため、マッキンゼーでは採用官と対話することが許されており、実際私も対話していく中で情報を新たに入手し、答えにたどり着くことが出来ました。
このように、対応力は、思考停止に陥り、絶体絶命の時でさえも突破口となりうる可能性を秘めているのです。
関係構築力
ケース面接において関係構築力は、相手との会話のキャッチボールが出来ているかどうかです。
ケース面接では、「いかに相手のロジカルに論破し、自分の考えを伝えるか」にのみ注力し、面接官との会話のキャッチボールをせずに自分の考えだけをぺらぺらとしゃべる人が多いです。
勿論自分の考えをしっかりと伝えることが重要ですが、ケース面接は実際のお客様とのコミュニケーションを想定している為、会話のキャッチボールが出来ずに関係構築することが出来ない人間は必要ありません。
ですので、しっかりと相手の話も聞きつつ、建設的なコミュニケーションをすることで面接官の信頼を獲得できるかが重要です。
ケース面接で陥りがちな罠
これまでケース面接の概要と対話力の重要性について書いていきましたが、最後によく就活生が陥りがちなケース面接の罠について書いていきます。
前提条件を疎かにする
結構よく見ます。
ケース面接は情報量も多く、スピード感が求められます。
だからこそ焦ってしまい、前提条件を疎かにしてしまったがゆえに結局出た答えでは成立しないという事が良くありますので、必ず前提条件は常に頭の中に入れておきましょう。
定義付けがしっかりできていない
定義付けが曖昧な際は必ず定義付けをしっかりするように心がけてください。
定義付けがしっかりとされていなくても大抵の人はぼんやりと自分の頭の中ではその単語等について定義した上で発表します。
しかし、採用官との定義付けが全く同じという事はほぼあり得ないのです。
ですので、結局双方の認識に齟齬が生じてしまい、面接官に納得してもらえないことがありますので、しっかりと定義を明らかにしましょう。
フレームワークに頼ってしまう
勉強し始めた人にありがちです。
確かにフレームワークを使うことは重要です。
社会人になってもフレームワークを使う機会は多々あります。
しかしながら、フレームワークを使うことによって思考を放棄してしまう人が多いのです。
「とりあえずこのフレームワークに当てはめていればいっか」と思考を放棄し、出来た気になってしまうのです。
そうすると結局深いところまで考えることが出来ず、独自性もない回答に留まってしまいます。
自分の主張の発表会になってしまっている
何度も言っていますが、ケース面接は対話が重要です。
ですが、ただ自分の主張を発表して満足している人が多いのも事実です。
これでは、ただの自己満の発表に終わってしまい、議論の中で自分の発表をブラッシュアップすることができません。
ですので、必ず面接官との対話を意識しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ケース面接においてロジカルシンキングが重要なのはもちろんのこと、『対話力』の重要性に気づけたのではないでしょうか?
皆さんもケース面接を受ける際はぜひ、面接官との対話を意識してみてください!
では、また次回!