フレームワークは非常に便利なものとなっています。しかし、便利さゆえにただフレームワークを使うだけで思考を止めてしまう学生をよく就活では見かけます。
ですので、フレームワークを使うときの注意点と、フレームワークの正しい使い方について書いていきます。
フレームワークの概要
まずはフレームワークとはそもそも何で、なぜ皆が使うのか?そして、知っていると便利なフレームワークを紹介していきます。
フレームワークとはそもそも何?
フレームワークっていわゆる思考の型みたいなもので、ロジカルシンキングを支えるための枠組みとして使われることが多いです。
フレームワークを活用する意義
これだけよく使われるフレームワークにはそれなりに意義があります。
フレームワークの意義
- 自分の思考を整理することができる
- 論理的に考える思考を支えることができる
- 相手を納得させることができる
- MECEに考えることができる
などなど、非常に便利であり、だからこそフレームワークは就活生にも社会人になってからも使われるのです。
就活生にとって便利なフレームワーク4選
便利なフレームワークは多く存在しますが、その中でも重要なフレームワークについて書いていきます。
PDCAサイクル
『計画→実行→評価→改善』の一連のサイクル全体を指しています。
最も代表的なフレームワークの一つと言っても過言ではない為、多くの就活生が使っているかと思います。
ただ、上手く使えてる学生は少ない気がしています。
特に、どのように早くPDCAを回したのか?そしてその結果アクションの部分がどう改善し、結果的にどのようなアクションを採ることができたのかという具体性に欠ける学生が多いので、就活生にとってアクションの部分をいかに明確に話すかが重要になってきます。
5W1H
こちらも非常に有名です。誰もが知っていますね。
いつ(When)
どこで(Where)
だれが(Who)
なにを(What)
なぜ(Why)
どのように(How)
です。
ただ、実際仕事をしている時もそうですが、就活中で話すことに夢中になっていたり、GD中に議論に熱中してしまうとどこか抜けてしまうものです。
ですので、一旦深呼吸して5W1Hを思い出すことが議論に活路を見出すこともあるので重要なフレームワークです。
SWOT分析
こちらは特に短期インターン等で使うことが多いです。
新規事業立案ワークはよくあると思いますが、その際に企業を取り巻く環境を考慮しながら事業計画を立てることのできるフレームワークとなっております。
縦軸が、外部環境と内部環境で分かれており、横軸が強み・弱みで分かれています。
このフレームワークを使う事によって自社の強みや弱みを知ったうえで、外部環境を考えることができるので、どこに参入すべきかどうかが分かります。
ロジックツリー
ロジックツリーとはその名の通り、ある問題について階層的に分析していく手法の事を指します。
階層立てて問題を把握することでどこがボトルネックなのか、全体構造の中で把握しやすくなっています。
MECEと並列して使用することでより問題をより具体的かつ漏れもなく浮き彫りにすることが可能になります。
ロジックツリーを使う事により、物事を構造的にとらえられるようになるだけではなく、なぜ?を繰り返す中で自己分析を深く行う事もできるようになる為、重要です。
フレームワークは思考の放棄?
さて、ここまで書いてきた内容を読んだ皆さんは「フレームワーク便利じゃん」「とりあえずフレームワーク使ってみよう」そう思ったのではないでしょうか?
その思考は危険です。
確かにフレームワークは便利です。
ですが、その便利さ故に誤った使い方をしてしまっている就活生が多いというのも現状です。
なので、まずは誤った使い方がされている現状について話していきます。
現状①:フレームワーク頼りの情報収集になってしまっている
本来では情報を収集して、それらをしっかりとまとめて理解していくため、より分かりやすくするためにフレームワークは使われるべきですが、フレームワークの便利さ故にこれを使おうと最初から決めてしまい、そのフレームワークに沿って情報収集を始めてしまう学生が多いです。
確かにフレームワークを使えば、それなりのものはできます。
ですので、深く考えていると誤認し必要な情報が実は手に入っていなかったという事が往々にしてあり得ます。
フレームワークに沿った情報でないとこれはいいやと放置して、必要な情報と思い込んだ情報だけを精査していくので、本来の目的と逸れてしまう事がありますので、注意すべきです。
現状②:目的がフレームワークを埋めることになっている
この状態になっている学生が一番多い気がします。
目的は新規事業立案なのに、新規事業立案に必要そうなフレームワークをいくつか選んで埋めていくのです。
そして、結局埋まったことに満足して全体のつながりもなく、目的も見失ったようなアウトプットが最終的に出てきてしまうという事もよく見かけます。
フレームワークはあくまでもフレームワークであり、目的意識を見失ってはいけないという事を意識することが重要です。
現状③:フレームワークを埋めることに満足し、思考が止まっている
上記と被る部分もあるんですが、フレームワークが埋まったことによってなんだかいいものができてしまったかのような錯覚に陥るのもフレームワークの怖い所です。良いことろでもあるんですがね。
目的達成をするよりもフレームワークを埋める方が簡単で、なおかつフレームワークを埋めると結構できてる感があることによって思考を止めてしまう学生が多いです。
実際は、フレームワークの穴って結構あってフレームワーク通りにプレゼンしたところ面接官や評価者にぼろぼろのフィードバックを受けたなんてこと結構あると思います。
ですので、フレームワークに注力し思考を止めてしまう学生は注意が必要です。
フレームワークの正しい使い方
すでに述べた通り、フレームワークは便利さゆえにしっかりと正しい使い方で使われていないことが多いです。
ですので、どうすれば正しく使えるのか?について話していきます。
手順①:フレームワークを正しく理解する
まずはこれが重要です。
非常にそもそも論なんですが、フレームワークとは何なのか?を正確に理解していない状態で使っている人が非常に多いです。
「フレームワーク自体には殆ど意味が無い」
このことをまずは頭に入れてほしいと思っています。
フレームワークは飽くまで、思考の整理の為のツールであり、課題解決の過程における道具くらいにしか過ぎないと思っています。
フレームワークの立ち位置は飽くまで、目的の達成のために使われるものであり、フレームワークは実際の行動つまりアクションを伴って初めて意味を成します。
フレームワークただそれだけでは、大した意味を成さないという事をしっかりと理解しましょう。
手順②:実際行動して成果を出す
上にも少し書いてしまいましたが、なぜフレームワークを使うか?と言われれば、目標達成への道筋を整理して分かりやすくするためです。
ですので、分かりやすくした後に目標を達成するのであれば、実際に行動に移さなければならないのです。
ただ考えるだけのワークとかであれば実際行動した際に実現可能性がどれほどあるのかをしっかりイメージしなければなりません。
フレームワークを使っていると理想論になりがちです。「この分析ではこうなので、このプロジェクトは成功します」と言うのは簡単ですが、フレームワークだけでは考慮されていない点も多くあります。
なので、実際行動してみて成果が出せるかどうかそれが重要であり、それが出来ない案なのであればそれは良い案とは言えません。
ですので、就活で使うのであれば、実際行動して成果を出すところまでをイメージできるかどうかが重要になってきます。
手順③:実行する中で自分なりのフレームワークを作り出す
フレームワークが優れていれば優れているほど、成果に結びつきやすいのです。
なので、フレームワークが無数にある中でどれを使おうかと考えるのも最初のうちは良いのですが、
フレームワークから行動して成果を出す、そのサイクルを回していく事によって徐々に自分の中でうまいフレームワークの使い方が見えてきます。
業界や業種によってもそのままフレームワークを使ってもあまり意味が無いことが割とあると思うので、それを理解していく中で自分なりに意味のあるフレームワークを元々あるフレームワークからブラッシュアップして作り出していく、これが大切であり、こうすることによって成果が出るようになっていきます。
手順④:思考を止めない
是非心掛けてください。
すでに述べているようにフレームワークはブラッシュアップされるものであり、フレームワークを埋めた段階で思考を止めてしまってはいけません。
常に思考を止めないという心掛けが目標達成のためには重要なので、最後の手順というわけではないのですが、常に心掛けているものとして捉えてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
フレームワークの正しい使い方や注意点が分かったのではないでしょうか?
フレームワークは便利ですが、便利だからこそ、思考の放棄に繋がりかねません。
そうなってしまうぐらいなら使わない方がいいですが、折角便利なフレームワークを使わないのは勿体ないのでしっかりとフレームワークを使っても思考の放棄に繋がらないように意識して使うようにしましょう!
ではまた次回!