本記事では、就活中に誰もが聴くであろう論理的思考力(ロジカルシンキング)とは何なのか?どうすれば、論理的思考力を身に付けることができるのか?について網羅的に書いていきます。
今回書くのは飽くまでも就活という枠組みの中の話です。
ただ、ロジカルシンキングは就活が終わって社会に出た後も非常に重要なスキルとなります。
なので、就活だけに収まらず本当に論理的思考力を身に付けたい方は、
「残念ながら"真"の論理的思考力を鍛える方法は1つしかない、その方法とは?」
こちらをご参照ください。
論理的思考力とは?
論理的思考力は、就活ではよくロジカルシンキングと言われます。
初めて聞いた方は難しい印象を受けるかもしれませんが、簡単に言うと
「結論までの道筋を分析した上で因数分解して、矛盾なく示すことです」
こうすることで、他の人にも分かりやすく自分の思考の手順を示すことができるのです。
まだ、ピンとこない人が多いと思うので、例を出しましょう。
「日本では暑い日にはお腹を壊す人の数が増加する」
これだけだと、因果関係が見にくいですよね?
なので因数分解してみます。
暑い日には冷たいドリンクや冷たいスイーツ、アイスやかき氷などを食べたくなる
→暑ければ暑いほど、冷たいものを食べる人の数が増える
→日本人には、普段は問題ないが冷たいものを多く食べるとお腹を壊してしまう人が一定数存在する
→日本では暑い日にはお腹を壊す人の数が増加する
いかがでしょうか?
「暑い日」と「日本でお腹を壊す人の数の増加」が繋がったのではないでしょうか?
これが、話が上手い人と下手な人の差です。
文章の因果関係が繋がっていない人の話は理解することが難しく、仕事上も大きな障壁になってしまいます。
論理的思考力が無い事によるデメリット
論理的思考力が無いことによって就活中だけでなく、社会に出てからも多くのデメリットを被ってしまいます。
なので、まずはどのようなデメリットが生じるのはについて書いていきます。
話の説得力が無くなる
ロジカルシンキングが出来ない人の特徴として、話が長くて何を言いたいのか分からないと言う特徴が挙げられます。
人と話す時は常にその人が理解できるように心がける必要があります。
しかし、論理的思考力が無い人は結論から述べず悠長に話すので、結局伝えたかった根幹が伝わらないのです。
物事の全体像を把握することができない
論理的思考力の本質は物事の道筋・因果関係を理解する事です。
しかし、ロジカルシンキングが出来ない人は物事の一面しか見ることが出来ず、誤った判断をしてしまいます。
物事を正確に判断するには、この因果にはどんなステークホルダーが関わっているのだろうか?ということを正確に見極める必要があるのです。
誤った情報に踊らされる
現代社会では、情報が溢れています。
これほどまでに情報があふれた世の中で、正しい情報のみ整理して理解する事は難しい事です。
何も考えず、情報を鵜呑みにしては必ず失敗するのでしょう。
ただ、物事には必ず論理があります。
なので、論理的思考力を持ち合わせていれば情報の取捨選択が容易になるのです。
論理的思考力の基本
ロジカルシンキングの基本として、「So what?/Why so?」、「MECE」がよく挙げられるので、そちらを解説していきます。
So what?/Why so?
これら2つの質問はそのまま
「だから何?」
「なぜそうなの?」
という意味ですが、これらは大抵思考の深掘りをする際に使われます。
何度も述べたように、物事は論理で繋がっているはずですし、そうあるべきです。
なので、この2つの質問を繰り返す事で問題解決への道筋を示すことができるのです。
この思考の階層を「ロジックツリー」と言い、コンサル志望であれば就活中に何度も聞くことになると思います。
MECE
MECEとは、
- Mutually(互いに)
- Exclusive(重複せず)
- Collectively(全体的に)
- Exhaustive(漏れが無い)
という言葉の頭文字を取ったものです。
就活中ではよく、「漏れなく、ダブりなく」と言われます。
ロジカルシンキングを用いる際は、全体を把握したうえで細かく分解し、分析していくのですが、この際に漏れがあれば、問題解決につながらない事態が生じてしまいます。
また、ダブりがあれば、無駄な議論が生じてしまうでしょう。これは非常に非効率です。
自分では中々気付きづらい漏れやダブりがあるものです。
なので、就活中だけでなく、このMECEをしっかりと意識しながらロジックツリーを作っていくことが重要になってきます。
論理的思考力の鍛え方
結論から述べる
非常に重要でかつ、非常に取り入れやすいことです。
話が長くなればなるほど、聞いている人は理解するのが難しくなります。
なので話の最初に
「私は〜と思います。」
「〜にとって最善の方法は〜です。理由は2つあります。1つ目は〜で、2つ目は〜です。」
のように結論を持ってきましょう。
理由を述べた後に、結論を述べてしまうと、ずっとモヤモヤしたまま聞き続けなくてはならなくなります。
そうならないように、聞いている人に分かりやすいように結論から述べるように心がけましょう。
なぜ?を10回繰り返す
理想は10回なぜ?を投げかけることです。こうすることで、大抵の物事は相当深い領域まで考え抜くことができるからです。
最初から10回なぜ?を問いかけるのは無理なので、まずは1回から始め、2回3回と思考を深めていきましょう。
こうすることでより深い因果関係が明瞭化されます。
常にMECEを意識する
上述したように、普通に話していると論理の穴が結構あるんです。
なので、常にMECEを意識して話すことで思考に深みが増します。
これは意識次第なので、常に意識するように心がけましょう。
仮説検証を繰り返す
ロジカルシンキングにおいては、仮説を立て、それを検証していくことが重要になってきます。
ただ思いつきで論理を立てると、必ず方向性がずれます。
なので、仮説を立てては検証し、検証の結果間違っていることが分かれば、また違う仮説を立てる。
この繰り返しが重要です。
立場を変えて検討する
自分の立場だけに固執すると、見えなくなってしまうところがあるものです。
なので、一度立場を変えて自分の主張を客観的に見てみましょう。
そうすると、自分の主張の穴やズレに気づくことができます。
実際にロジックツリーを書いてみる
実際に書いてみることは重要です。
書いてみることで、頭の中ではぐちゃぐちゃでも整理することが可能になるのです。
こうして整理していくことで、いずれは頭の中でも整理して話すことができるようになるのです。
ロジカルシンキングを鍛えるには、まず意識から
いかがだったでしょうか?
就活でも大事になる論理的思考力の概要や鍛え方について理解できたのではないでしょうか?
と言っても簡単にロジカルシンキングができるようになるということはまずありません。
論理的思考力を身につける近道は無いと僕は思っています。
なので、まずは日々の意識から変えていきましょう。
ふといつもの景色を見ながら、なぜ?を問いかけましょう。
いつも何となく見ているニュースに疑問を投げかけ、常にMECEを意識しながら、自分なりに仮説検証した上で、調べてみましょう。
こう言った日々の心がけが積もり積もっていつの間にか身についている、というのが論理的思考力です。
この能力は一生必要となること間違いなしなので、早め早めの意識改革が重要になります。
この話についてはまた別に
「残念ながら論理的思考力を鍛える方法は1つしかない、その方法とは?」
で述べていますので、そちらご参照ください!
では、みなさんロジカルシンキングを身につけて是非就活を突破して下さい!
また次回!